物件探しのリアル

ヤバい不動産屋の特徴~上司が出てこない~

ヤバい不動産屋の特徴~上司が出てこない~

こんにちは!都築です。今日も物件のご案内に行ってきました。事前のヒアリングでニーズを掘り下げたこともあってか、本命の物件をすごくお気に召したご様子ですぐにお申し込みをいただきました。

こちらとしてもこういうときに、お客様のニーズにあった物件をご紹介できたことが実感できてやりがいを感じます。その際、奥様が仰った一言がありました。

「ありがとう!いいお家が見つけられてよかったです。あんなに見ていてわくわくしちゃったのなんて初めてです!」

はい!「あんなにわくわくしちゃったのは初めてです」いただきました!!いやー・・・「ありがとうございます」はこちらの台詞です。今日はちょっと飲んじゃおうかな!脇から登場した上司もにこにこ顔です。

・・・え?何で上司が突然登場するか?

そうか、某弊社では当たり前になっているので違和感なくなっていましたが、普通は疑問ですよね。それでは今回はこの辺の事情をご説明します。ちと手前味噌な感じがする回になりますがご容赦ください。

上司が登場するのとしないのとではどっちがヤバい?

結論からいうと、ご対応する担当者が管理職でもないのに上司が登場しない不動産屋はヤバいです。ただし、部下と上司で分業制を敷いているに過ぎないため、流れ作業として必ず上司が登場する一部の大手業者は、もっとヤバいですw

不動産屋さんの2つの実態

まず、前提としてご認識いただきたいのは、不動産屋は会社としてお客様と契約しますが、営業担当者一人ひとりが業績目標を持ち、足の引張り合いこそしないものの、お客様も奪い合いだし、ご案内する物件も奪い合いである点で、同じ会社の仲間といえどもバトルロイヤル個人事業者の集まりに近いところがあるということです。

一方で、会社間での競争もまた激しいため会社としては営業部員の強化が至上命題となり、未熟な営業部員に対しても研修だけでなくOJTの一環として接客もさせます。そう、特殊なルートでの紹介などがない限り、皆さんは当りハズレのある担当ガチャを避けて通れないのです。ちなみに担当ガチャでハズレ引いたと思ったときはいい仲介営業の条件と担当ガチャの対処法をご参照くださいw

上司の役割

・・・ん?・・・あれ?既にドン引きしています?でも大丈夫!そこで上司のフォローがあるのですよ。営業担当者は報酬だけでなく、昇進の評価も売上(仲介手数料)で評価されることが普通です。つまり、一般的に管理職は担当者よりも仲介営業マンとして優れています。そんな上司が来るのでご安心ください!

上司がすることは主に以下のとおりです。

  1. 担当の接客を受けたお客様のご様子を見る
  2. お客様の分析
  3. クロージング

お客様のご様子の把握

上司は、そのお客様がどこの物件をご案内されたのか、そのうち担当が本命の物件として用意していたのはどれか、なぜその物件を案内したのかなどは上司も知っていることが一般的です。

そのためお客様のリアクションは上司もある程度想像できているわけです。その予想から大きく逸脱しているご様子だったとしたら、何らかのトラブルが発生したおそれがありますので確認・フォローをします。

お客様の分析

お客様のご様子の把握とも一部被るのですが、お客様のニーズや状況の深掘りや属性の把握を上司が自分でも行います。家をご案内する前に担当者はヒアリングを通じて同じことをしますが、ここを誤ると何やってもダメです。こちらの予測しえない形でお申し込みをいただけないときは、究極、そこを汲み取り切れていないと思ってもいいくらいです。

あと、これはお客様にとっては不快かもしれませんが、密かにお客様の経済状態や属性も推し量ります。これは、住宅ローンをとおりそうかということに加え、買っても返済が大変過ぎて不幸に通じるようなことにならないかなどを見ています。

ローン審査が通るかどうかは、通らないと無駄骨になるからというド直球なこちら都合のニーズがあるのですが、後者も実は今の時代は大切なのですよ。なぜかというとネットでの悪評ってまあまあ厄介でたとえ自分のミスでやったとしてもネットでは如何ようにも書くことができます。責任はどうあれお客様の不幸は防がねばなりません。

クロージング

お客様に申込書を書いていただいたり、それにいたらずとも次回につなげられるようにご来店の締めをサポートします。

お客様がもっとも申込に前向きになるのはどこだと思いますか?それは物件の内見をして時運にぴったりの物件がみつかったときです。なので、そのときのテンションを活かして購入申込書を書いてもらうという営業手法があります。でもね、それ実はもっとも冷静さをかいているときでもあるんですよ。ですので、判断力を失っていたとして事務所などでもない場所で書いた申込書や契約書はクーリングオフを適用して無効にすることもできます。

このため、内見が終わったら事務所に戻っている間に冷静さを取り戻していただきます。本来、申込書には法的な拘束力はありませんが、それを書くと契約に至ることが多いです。なので、気になるところをご質問しそびれていないか、ご認識に齟齬がないよう、上司が対応します。決して、百戦錬磨の上司がお客様を言いくるめるために対応するわけではありませんw

ちなみにいい仲介営業の条件と担当ガチャの対処法でも触れていますが、担当を変えてほしいと伝えるためにも上司の名刺は必要になることから、上司が出てこない不動産屋さんはいかにマズいかお察しですね。

上司に会わせるけどヤバい不動産屋の特徴

以上が、内見が終わった後に上司が登場する理由です。どうですか?逆に特に管理職でもなんでもない人が最初から最後まで対応してきたら、ちょっと不安になってきませんか?でも、あるんですよ。人件費を抑えるため人数が少ない、ちょっとでも多くの人を対応したいなどの理由で経験が浅い担当者に任せてしまう会社って。

逆に、経験の浅い人間に個々のお客様対応・物件の案内をさせ、事務所に戻ってきてからは上司が対応するという、単なる分業体制を敷いている大手の会社もありますが、この場合上記の1.2.はあまり期待できない単なる流れ作業ですね。面白いのは、そういう会社の出来の悪い営業マンは必死に上司に合わせようとしてきます。そこまでが彼らの仕事だというマインドだからです。

最後にもういちど結論を確認しましょう。

担当者が管理職でもないのに上司が登場しない不動産屋はヤバい。ただし、部下と上司で分業制を敷いているから結果として必ず上司が登場する一部の大手業者はもっとヤバい

見抜く自信がない、チェンジをお願いするのも嫌だという人は

もし、見抜く自信がない、どうしてもヤバい業者は嫌だという人はセカンドオピニオンとしてでもけっこうですので「お問合せ」からご連絡ください。僕らは口コミとか大事にしていますから絶対しつこい営業はしませんし、お気軽にご連絡くださいねー。

それでは、enjoy 家選び!

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